実例
- Proprius21の概要
- Proprius21の目的
- 産業界のメリット
- Proprius21のスキーム
- Proprius21の実例
本実例は、Proprius21実施企業のうち企業から了解を戴いた事例のみ掲載しております。
| 2011年 8月掲載 | ||
|---|---|---|
| 実例 25 | 中日本高速道路株式会社 | 「高速道路走行における、更なる「安全・安心・快適」を求めて」 |
| 2011年 4月掲載 | ||
|---|---|---|
| 実例 23 | 西武信用金庫 | 「中小企業との産学連携(共同研究)創出」 |
| 実例 24 | NTTコミュニケーションズ株式会社、新日鉄ソリューションズ株式会社、東京エレクトロン株式会社、中日本高速道路株式会社、日本電気株式会社、パナソニック株式会社、株式会社日立製作所、株式会社富士通研究所、富士フイルムホールディングス株式会社、フランステレコム株式会社、三菱電機株式会社、シスコシステムズ合同会社、住友電気工業株式会社 | 「アンビエント社会基盤研究会」を開始 |
| 2009年 6月掲載 | ||
|---|---|---|
| 実例 16 | 新日本製鐵株式会社 | 「鉄鋼プロセスにおける知のマネジメントと価値創成」 |
| 実例 17 | 日本電信電話株式会社 | 「組織連携型Proprius21のもとでの個別課題マネジメントと研究課題探索」 |
| 実例 18 | EMCジャパン株式会社 | 「ネットワークトラフィック解析」 |
| 実例 19 | 日本電気株式会社、株式会社日立製作所、富士通株式会社、日本IBM株式会社 | 「UCR-WG:サービスイノベーション研究会」 |
| 実例 20 | 日産自動車株式会社、株式会社日立製作所、 新日本製鐵株式会社、日本電気株式会社、東京電力株式会社、日本電信電話株式会社、デユポン株式会社、キヤノン株式会社、株式会社ANA総合研究所、ダイキン工業株式会社 | 「将来社会を俯瞰した研究開発ビジョン研究会」 |
| 実例 21 | ジェロントロジー(老年学)コンソーシアム | 「約30社と東京大学産学コンソーシアム「ジェロントロジー」事業を開始」 |
| 実例 22 | ネスレ・リサーチセンター | 「食と生命」 |
| 2008年 4月掲載 | ||
|---|---|---|
| 実例 11 | 昭和シェル株式会社 | 「燃料電池分野でProprius21を実施」 |
| 実例 12 | 企業A | 「材料開発・プロセス開発分野での課題探索」 |
| 実例 13 | サン・マイクロシステムズ株式会社 | 「プログラミング言語における国際産学連携」 |
| 実例 14 | トレンドマイクロ株式会社 | 「Webからの脅威"を守る情報セキュリティの研究」 |
| 実例 15 | ジョルダン株式会社 | 「曖昧な駅名記述の高速クリーニング手法をサービスに導入」 |
| 2007年 6月掲載 | ||
|---|---|---|
| 実例 6 | 天然ガス鉱業会、京葉天然ガス協議会 | 「地圏開発における持続可能性の考え方の構築と地域環境問題への対応技術の開発」 |
| 実例 7 | 日産自動車株式会社 | 「自動車の新しい知能化技術に関するテーマ探索」 |
| 実例 8 | 日産自動車株式会社 | 「自動車の車室内における快適移動空間実現に向けた人体情報検知、主観量推定および最適刺激付与に関する研究」 |
| 実例 9 | 株式会社三井住友銀行 | 「中小企業向け産学連携プログラムで共同研究1号案件創出」 |
| 実例 10 | 株式会社三菱総合研究所 | 「未来俯瞰型研究:将来社会の研究テーマ設定手法」 |
| 2006年 2月掲載 | ||
|---|---|---|
| 実例 1 | 三菱電機株式会社 | 「防犯・減災の安全管理技術の開発」 |
| 実例 2 | 松下電器産業株式会社 (現 パナソニック株式会社) | 「学内公募【生活支援ロボット】」 |
| 実例 3 | 株式会社荏原製作所 | 「未来型総合循環型資源利用システム」 |
| 実例 4 | 日本電気株式会社 | 「社会インタラクションの研究」 |
| 実例 5 | みずほ情報総研株式会社 | 「大学が所有するソフトウェアを広く社会・産業に移転活用するためのシステムに関する共同研究」 |
実例 1 三菱電機株式会社
防犯・減災の安全管理技術の開発
学校、駅、ショッピングセンター、空港など多数の人が集まる場所での安心・安全の確保、また大地震や火災のときの避難を円滑にして災害を減らすことに焦点を当てている。三菱電機株式会社と東京大学は先端的センシング技術とそこからの情報を高度利用して安心・安全かつ快適性の高い都市空間(知動化空間)を作るための共同研究を創出することを目的にProprius21を実施した。その結果、画像認証照合技術、群集行動認識画像処理技術、超高速認識技術などの要素技術の研究開発を共同で行うために双方、10数名の研究者が関与するプロジェクトを計画した。 東京大学側は、文科系も含めた5部局(工学系研究科、情報理工学系研究科、生産技術研究所、地震研究所、経済学研究科)が参加。外部資金も入れて研究開発予算は数億円であり、3~5年でプロトタイプシステム試作を目指す。不審者認識、最短避難路提示、顧客商品購買行動解析などの用途を視野に入れている。 2005年4月より、本番の共同研究を開始した。
実例 2 松下電器産業株式会社 (現 パナソニック株式会社)
学内公募「生活支援ロボット」
東京大学全学で助手以上4000名の集団の中から、最適な共同研究者を探索する方法の一つとして、公募を行った。具体的には、産学連携本部ホームページへの掲載などにより、『人や環境に対応し、生活の質の向上を目指す生活支援ロボットを開発するための、コンセプト、デバイス、情報処理技術、統合技術などの共同研究提案』を広く学内に呼びかけた。研究費は1~3年間で1テーマあたり3000~5000万円で、最大5件程度を募集した。その後、学内で説明会を開催したところ、情報理工学系研究科、新領域創成科学研究科、工学系研究科、先端科学技術研究センターなどから出席があった。企業のニーズにマッチする提案について、約4ヶ月をかけて、各テーマ5~7回の議論の後に3テーマ(センサー関連、マニピュレーション関連、センサー融合技術関連)の研究計画に合意した。研究費は総額1億円以上で2005年8月より本番の共同研究を開始した。
実例 3 株式会社荏原製作所
未来型総合循環型資源利用システム
人間活動に必要不可欠な資源のひとつについて10年後のあり方の指針を作るための研究計画をProprius21により創出した。当該循環型資源をそれぞれの専門分野で研究対象とする、生産技術研究所、新領域創成科学研究科、工学系研究科、環境安全研究センターの4部局の若手助教授4名の参加により全方位網的にカバーし、Proprius21によりテーマの最適化を目指した。その結果、他の国立大学法人との連携も行い、ポストドクトラル(ポスドク)を雇用して、1000万円/年の3年計画で本番の共同研究計画が策定され、2005年10月より本格的な本番の共同研究を開始した。なお、Proprius21を継続して他の要素技術開発探索も行う。将来は、社会システムの変革を促す効果も期待して公的資金を含めて数億円のプロジェクトをねらう。
実例 4 日本電気株式会社
社会インタラクションの研究
『将来、社会の新サービスが人の価値観・行動に与える影響の定量評価』を目指した共同研究の可能性について討議を行い、社会心理学を専攻とする人文社会系研究科研究者を主担当として2006年1月から2008年3月までの約2年間、共同研究を実施する計画を創出した。東京大学は主にコミュニケーションを考慮した心理学的分析手法による人間の数理モデル構築に向けた体系化を担当し、NEC中央研究所は主にサービス機能の体系化、受容性評価シミュレーション技術の構築を担当する。将来社会における新しいサービスが提供するライフスタイルやワークスタイルの変革が人間の価値観や行動に与える影響の評価プロセス確立を目指しており、来るべきユビキタス社会の次世代情報基盤をベースとした社会に受容される新たなサービス創出の指針となることが期待される。総合大学である東京大学には文科系研究者が多様な分野で研究しており、製造業との連携の可能性を持っている。
実例 5 みずほ情報総研株式会社
大学が所有するソフトウェアを広く社会・産業に移転活用するためのシステムに関する共同研究
東京大学には、世界の最先端研究成果(科学技術シミュレーション)がソフトウェアという形で多量に存在しているが、これらの多くは研究の終了とともに社会に還元されることなく死蔵されている。Proprius21の活動において、個々の具体的なソフトウェアを対象に検討してきたが、ソフトウェアという知的資産を社会に還元するためには、特許技術とは異なる新たなスキームが必要となることを認識するに至った。大学研究者の研究対象であるソフトウェアを社会へ還元するために、特許技術の移転とは異なる一連のサイクルを構築することを目標とし、2006年4月から2009年3月までの3年間に亘り、みずほ情報総研株式会社と東京大学で共同研究を行う。具体的には、企業、大学、技術移転組織の三位一体による研究開発・技術移転体制の構築、インフラ整備、試行、評価までを実施し、技術移転サイクルが自立化するための体制整備をめざす。同時に先端ソフトウェアを必要とする企業との連携を強化する。
実例 6 天然ガス鉱業会、京葉天然ガス協議会
地圏開発における持続可能性の考え方の構築と地域環境問題への対応技術の開発
東京大学と天然ガス鉱業会 京葉天然ガス協議会(環境委員会)は、Proprius21プログラムの下約1年かけて計画を立てた後、地域エネルギー資源開発活動の持続可能性と地域資源の高度利用に資することを目的として、地圏利用における環境調和型技術開発に関する共同研究を開始した。Proprius21プログラムで計画された共同研究のうち、複数企業の団体との連携を行うものは本件が最初の例となる。本共同研究グループでの従来の環境課題解決のための様々なアプローチからさらに一歩進めて、地域社会に受容される「持続可能な開発の提案」を目指す。具体的には、その実現に不可欠な3つの技術開発【環境変化把握・予測】【地盤変動監視・観測】【資源利用・地域貢献】を行う。なお、本共同研究に対し、東京大学は新領域創成科学研究科、工学系研究科の3名の教員を中心としたチームで研究を遂行する。
実例 7 日産自動車株式会社
自動車の新しい知能化技術に関するテーマ探索
交通渋滞、二酸化炭素の排出、高齢者ドライバーの増加など自動車を取り巻く社会的な課題は今後ますます顕在化してくる。これ等の社会的要件を考慮しつつ、将来のクルマの革新を担う技術分野として、ロボティックス分野のキーとなる要素技術を中心に、クルマの新しい知能化に関する共同研究のテーマ探索を実施した。その結果、東京大学は日産自動車株式会社総合研究所との間で、情報理工学系研究科知能機械情報学専攻を中心とし、先端科学技術研究センター、教育学研究科、総合文化研究科など複数部局にまたがる文理融合型長期的共同研究を創出した。
実例 8 日産自動車株式会社
自動車の車室内における快適移動空間実現に向けた人体情報検知、主観量推定および最適刺激付与に関する研究
自動車での移動の快適性、取り分け車室内での乗員の快適性に対する要求が今後益々高まると考える。そのような快適な移動空間を実現する為、単に工学的なアプローチだけでなく、医学、心理学を含めた学際的な側面からのアプローチが必要である。今回Proprius21のスキームを活用し、乗員の生体情報を検知し、その情報に基づき乗員の主観量を推量し、最適な刺激を乗員に付与するフィードバックサイクルを車室内で、簡便かつ非侵襲的に実現する技術に関する調査・討議を踏まえ、詳細計画を立案して今後の共同研究に向けてのテーマ化を計画した。具体的には2006年10月から2007年3月まで、乗員の「快」に関与する情報検知と主観量推定に関する基盤研究、並びに生体情報抽出に関連した探索研究を人文社会系研究科、総合文化研究科、および工学系研究科、新領域創成科学研究科と行い、本研究目的を実現するための研究計画を策定した。
実例 9 株式会社三井住友銀行
中小企業向け産学連携プログラムで共同研究1号案件創出
中小企業の抱える技術課題の中にも産学連携にふさわしい課題はあるが、如何に現状の受入態勢下で、共同研究にすることができるかが課題であった。有志の金融機関との一年弱の研究会の後、Proprius21(金融機関版)を開始することになった。金融機関側が顧客の中小企業に働きかけ、課題を発掘・厳選して、産学連携本部とともに産学連携を創出するという共同作業である。その第1号案件として株式会社三井住友銀行は顧客である株式会社アルマードを産学連携本部に橋渡しし、全6回の討議の後に、「卵殻膜(卵の薄皮)成分が生体に及ぼす効果を実験動物や培養細胞を用いた検証」等で農学生命科学研究科等との共同研究を創出した。なお共同研究費は合計で約3,000万円、共同研究期間は2年である。
実例 10 株式会社三菱総合研究所
未来俯瞰型研究:将来社会の研究テーマ設定手法
国際社会は今後、「未来が過去の延長線上に無い時代」へと移行していく。こういった社会においては、科学・技術の進歩、少子高齢化、資源・エネルギーの枯渇、環境悪化、国際的格差の拡大等、あらゆる分野で国家規模あるいは地球規模での解決を必要とする様々な問題が発生することが必至である。これらの問題の多くは、それぞれが深刻な問題であることに加えて、問題相互が複雑に絡み合っているため、解決策はもとより、問題そのものの本質が見えにくくなることが考えられる。今回の共同研究では、2040年~2050年をターゲットとして、社会システムを現状にとらわれない発想で、東京大学と株式会社三菱総合研究所が協力して幅広い知見の蓄積に基づき共同研究を行い、国際社会における課題および課題解決の方策を俯瞰し、広く社会に対して提言することを目的としている。本研究においては、将来社会を決定する大きな要因が "国際情勢の変化" と "科学技術の進歩" の2つであると考え、それぞれが社会に与える影響を人類・社会にとってより有益になるようなシナリオを検討している。研究期間は2005年8月から2008年3月までの約3年間。体制としては東京大学から医学系研究科、人文社会系研究科、情報学環、農学生命科学研究科、産学連携本部の教員および学生約20名、株式会社三菱総合研究所から研究員約10名が参加している。
実例 11 昭和シェル株式会社
燃料電池分野でProprius21を実施
東京大学と昭和シェル石油は、高効率でコンパクトな次世代型固体酸化物形燃料電池システムの最適化検討を目的として、セル・スタック・システムの熱マネージメント技術等に関する共同研究を実施することで合意した。東京大学からは、工学系研究科の研究者を中心としたメンバーが本研究に取り組み、研究期間は3年が見込まれている。本共同研究はエネルギー効率に優れたシステムの実証、或いは地球環境問題への貢献という視点からもその成果が大いに期待される。
実例 12 企業A
材料開発・プロセス開発分野での課題探索
東京大学と企業Aは、材料研究に関するテーマで連携できる研究課題を探索した結果、気相成長反応過程での膜厚の均一性向上、或いは新規電子素子材料の開発等を目的とした複数の共同研究を推進することで合意した。東京大学からは、それぞれ工学系研究科並びに先端科学技術研究センター等の研究者を中心としたメンバーが本研究に取り組む。研究期間は3年が見込みである。東京大学が提唱する産学連携プログラムであるProprius21は学際領域で多くの産学連携を創出してきたが、今後、製造工程でのイノベーション創出、或いは新規材料開発等で新たな研究テーマを創出することが期待されている。
実例 13 サン・マイクロシステムズ株式会社
プログラミング言語における国際産学連携
東京大学では国際的な産学連携に力を入れる中、そのさきがけとして2005年 6月にSun Microsystemsとの間で締結したProprius21の下、2006年 4月から担当教員をアサインして情報処理技術分野での共同研究テーマ探索を開始した。米国Sunの研究開発機関であるSun Labsのへの訪問による情報収集の結果10件近い候補が浮上、遠隔会議を含むさまざまなチャネルを通じた1年間の検討の結果2件が選定され、実際の研究を開始した。計算機による処理能力が著しく向上する中で、処理内容を記述するプログラミング言語の能力向上に関する研究を行う。情報理工学系研究科の研究グループとSun LabsおよびJRubyのグループの間でそれぞれ 1年半から 2年間を予定、当初 1年分の研究費としてそれぞれ10万米ドルをSunが拠出する。
実例 14 トレンドマイクロ株式会社
Webからの脅威"を守る情報セキュリティの研究
情報化社会はわれわれの日常生活に多くの利便性をもたらす一方、コンピュータウイルスやフィッシング詐欺等がその影の部分として社会的課題となっている。アンチウイルス等の情報セキュリティで事業展開しているグローバル企業のトレンドマイクロ社と東京大学の間で、2007年 1月から安心安全な社会基盤の実現に向けたProprius21活動を開始した。複数の候補領域を定め 5ヶ月の検討を行った結果、個別共同研究 1件を開始した。具体的には、2007年 6月から2008年 1月にかけて情報理工学系研究科及び経済学研究科の教員 2名が参加し、トレンドマイクロの膨大なURLデータベースを利用して情報ネットワーク構造解析を行い、今後のセキュリティ対策に貢献する知見を創出した。その他の領域についての検討も継続しており、今後も共同研究を通じた新たな知の創出を目指す。
実例 15 ジョルダン株式会社
曖昧な駅名記述の高速クリーニング手法をサービスに導入
~「Proprius21」成果の実用化第一号~
ジョルダン株式会社は2005年秋、東京大学との共同研究の可能性について探索することに合意した。特に、携帯・PCによる鉄道等の乗り換え案内のサービス向上について討議を行い、その中で、「利用者が入力した誤りを含む駅名から、類似した駅名の候補が検索でき、正しい駅名を推定する」という課題について生産技術研究所と共同研究を開始した。ジョルダンの提供する膨大なログデータを活用して、生産技術研究所が開発した文字列類似度検索手法の有効性を検証し、2008年3月中旬よりサービスとして実用化された。これにより、駅名等の名称がはっきり思い出せない、名称の一部しか分からない等の理由で、不正確な駅名を入力した場合でも、高速に正しい駅名での検索を可能とした。今回の実用化は「Proprius21」に基づく研究成果の実用化第一号である。
実例 16 新日本製鐵株式会社
鉄鋼プロセスにおける知のマネジメントと価値創成
新日本製鐵株式會社(以下、新日鐵)と東京大学は、Proprius21による探索研究を踏まえ、人と協調・共同するシステムの実現を目指した新たな共同研究テーマ「鉄鋼プロセスにおける知のマネジメントと価値創成」を開始しました。本研究の成果として、形式知、暗黙知、身体知などの個人のスキルと関係する知識の抽出、整理、蓄積のための方法論を確立し、そうした知識を適用した支援技術を開発することにより、少数化、非熟練化という制約条件のもとでの安全かつ効率的な操業システムを実現すること、並びに不確実情報下での共創的問題解決のための方法論に基づき、長期的視野に立った課題探索アルゴリズムを確立し、次世代の創業システム像への適用、企業としての新たな社会的価値の創出に結び付けること等が期待されます。本共同研究には東京大学から人工物工学研究センター、新領域創成科学研究科、工学系研究科から12名を超える研究者が参加します。研究期間は4年を計画しています。
実例 17 日本電信電話株式会社
組織連携型Proprius21のもとでの個別課題マネジメントと研究課題探索
多くの研究者を擁するNTTと東京大学との間では、研究者個々人の間で多様な連携が行われてきましたが、こうした個別の活動を組織立てて情報及び意思の疎通を促し、さらなる共同研究を通じた情報通信分野でのイノベーション創出に向けて2007年6月に組織連携版Proprius21を開始しました。本組織連携ではステアリング機能を有する「Proprius21推進委員会」を設置し、シニアマネージャーの参画の下取り組むべき研究開発課題等の抽出や新規提案について双方の合意形成の場とします。また具体的な新規課題抽出のために研究者が参加する研究会方式の「検討ワーキング」を設置して、情報通信分野における技術潮流や社会的課題も視野に入れた議論を通じて共同研究テーマを創出します。活動の結果、2007年度は検討ワーキングから創出されたICT基盤技術および社会科学分野での2件などを含めた、計6件の個別連携活動(共同研究)を創出しました。
実例 18 EMCジャパン株式会社
ネットワークトラフィック解析
個々の端末毎で実行処理を行う分散型システムからネットワーク上に存在する資源を活用するクラウド・コンピューティング・システムへと計算機環境の趨勢が移行する中、ネットワーク環境の担うミッションクリティカル性はさらに増大することになります。EMCジャパンと東京大学の間では、ネットワーク環境が社会の基盤となりつつある現状を見据え、2008年 6月からProprius21活動を開始、共同研究の可能性を模索しました。
その結果、2009年 3月開始の個別共同研究 1件が創出されました。この共同研究は、情報学環から教員が1名参加し、米国EMCのクラウドサービス事業会社DechoとEMCジャパンとの連携によりネットワークトラフィック解析を試みるものです。
実例 19 日本電気株式会社、株式会社日立製作所、富士通株式会社、日本IBM株式会社
UCR-WG:サービスイノベーション研究会
2006年10月よりProprius21の複数企業版(UCR-WG)を開始しました。その第1号としてIT技術を生かしたサービスイノベーション関連分野で、共同研究創出を目指し産学の研究会形式で進めました。
サービス産業のGDPに占める比率、就業人口の比率は共に7割といわれており、モノ造り日本の次の課題はこのサービス分野の革新にあるといわれています。その課題の鮮明化とその解決研究のための日本を代表するIT企業4社(日本電気株式会社、株式会社日立製作所、富士通株式会社、日本IBM株式会社)と情報理工学系研究科、工学系研究科、人工物工学研究センター、先端科学技術研究センター、人文社会系研究科、情報学環に所属する13名のコア研究者とその関係者の参加によるマルチデシプリナリーな研究会で継続的に討議を重ねてきました。
具体的研究領域は「サービスの可視化」「サービスの最適化」さらには大変チャレンジングな「サービスの創発」です。これらについて3年近くの討議・研究を続けた後に提言書「イノベーションのためのサービス情報基盤の確立に向けて」を公表しました。この間産学連携共同研究を2件創出しました。今後は新たに組織化された学内研究連携ユニットとサービス産業の連携により活動を拡大予定です。
実例 20
日産自動車株式会社、株式会社日立製作所、 新日本製鐵株式会社、日本電気株式会社、東京電力株式会社、日本電信電話株式会社、デユポン株式会社、キヤノン株式会社、株式会社ANA総合研究所、ダイキン工業株式会社
将来社会を俯瞰した研究開発ビジョン研究会
ニーズには顕在化しているニーズとまだ特定できないニーズがあります。企業で開発ニーズを把握している場合、例えば、既存製品に関わる性能向上やコスト削減、その延長上の次世代製品の開発等の方向性は確信を持つことができます。しかし、社会的な課題が明確にあり、将来の新しい市場創出の可能性が感じられるが確信をもって布石できない領域があります。
消費者を主たる購入者とする産業や社会ニーズに応えることで事業を行う産業界で、「将来の消費者がいかなる価値に対価を支払うか?将来の社会ニーズは何か?」を予測する必要があります。消費者の価値観や社会ニーズは、消費者を取り巻く環境因子(資源、環境、人口、国際社会、経済、文化、政治…)が影響するライフスタイルやワークスタイルに依存することが多く見受けられます。
本研究会で、10~20年後の環境因子の変化やメガトレンドを理解するために、2008年2月から1年間、文系、理系の東京大学研究者の講演と質疑を行い、講演抄録集として刊行しました。
実例 21 ジェロントロジー(老年学)コンソーシアム
約30社と東京大学産学コンソーシアム「ジェロントロジー」事業を開始
未曾有の高齢社会の到来を前にして、産学で課題解決に向けて取り組む東京大学産学コンソーシアム「ジェロントロジー(老年学)」を2009年4月から開始しました。本学では、高齢社会総合研究機構の前身であるジェロントロジー寄付研究部門が3年前より活動を続けてきており、学内約50名の教員が高齢化問題に取り組んでいます。本コンソーシアムには、電気、自動車、食品、情報通信、鉄道、化粧品、流通、住宅、不動産、商社、マスコミ、金融、環境、調査など約30社(含む海外企業4社)が参加し、この機構と協同して、20年後に高齢化率が約3割を超え、さらに75歳以上の後期高齢者が約2000万人となる超高齢社会において、その社会像を共有化し、目指すべき姿を提示し、それに向かうロードマップを構築することを目標としています。
1年目は、20年後の社会像を、生活者目線からと国レベルでの実現可能性という視点からの複眼的な立場でイメージ化していくことを目標とし、2年目は、複数のグループにわかれ、それぞれ議論を深めてロードマップを構築する予定です。月1回程度の定例会と年2回の合宿や見学会などを実施していくことを予定しています。最終的には成果を社会へ発信し、政策提言なども行う予定しています。
実例 22 ネスレ・リサーチセンター
食と生命
栄養・健康・ウェルネス企業・ネスレ S.A.(スイス)の基礎科学研究センターであるネスレ・リサーチセンター(所在地:スイス・ローザンヌ)は、2009年6月1日(月)から「食と生命」に関して寄付講座を設置することに合意しました。総長室に設置される「食と生命」総括寄付講座は生命科学・栄養分野から選抜された「食と生命」担当の教授陣のほか、ネスレ・リサーチセンターの客員研究者ら数名が担当します。海外に本社を置く企業による寄付講座開設は東京大学における初めての例となります。
ネスレ・リサーチセンターは、本寄付講座設置に先立ち、2008年11月から加齢と栄養等に関するProprius21を開始し、新規研究プロジェクトの準備を進めています。
実例 23 西武信用金庫
中小企業との産学連携(共同研究)創出
東京大学では金融機関版Proprius21を活用した地域連携研究にも力を入れています。このうち、地域企業とのかかわりの強い西武信用金庫とProprius21契約のもとで、精力的な取り組みを行っています。2007年5月から2011年3月までの間に16件のテーマ・研究者の探索を行い中小企業との共同研究を9件創出しました(農学系研究科4件、工学系研究科2件、新領域創成科学研究科1件、生産技術研究所2件)。内容は、先端技術である超臨界を活用した研究や東京大学茨城牧場を試験場とする食の安全にかかわる研究など広範囲にわたっており、中小企業の持つ技術的課題の研究を、新規性の高い学術的テーマとして取り組んでいます。また、これ以外にも、双方の情報交換を契機として、微細加工などの中小企業の特技を活かした新たな産学の協力関係も行われるようになっており、地域振興に対しても着実に成果を上げています。
実例24 NTTコミュニケーションズ株式会社、新日鉄ソリューションズ株式会社、東京エレクトロン株式会社、中日本高速道路株式会社、日本電気株式会社、パナソニック株式会社、株式会社日立製作所、株式会社富士通研究所、富士フイルムホールディングス株式会社、フランステレコム株式会社、三菱電機株式会社、シスコシステムズ合同会社、住友電気工業株式会社
「アンビエント社会基盤研究会」を開始
事業的に閉塞感がある日本のIT産業に対し、将来の情報通信技術(ICT)による新たな社会像を描き、その社会、市場に向けてのロードマップを描こうということで、2010年1月、「アンビエント・エレクトロニクスがもたらす情報社会の変革」をテーマに、企業に向けて科学技術交流フォーラムを開催しました。このフォーラム開催後、アンビエントに関心を抱く研究者や企業の方々を中心に、研究会を2010年9月立ち上げました。名称はエレクトロニクスを包含した「アンビエント社会基盤研究会」とし、メンバーは、日本を代表する ICT における代表的な企業メンバー13社と、都市工学、農学生命科学、電気系工学、電子情報学、知能機械情報学などの領域において多くの知見を有する学内メンバー34名で構成されました。
本研究会は現在5つのワーキンググループ(都市環境WG、農林環境WG、実世界ログWG、無線給電WG、ビジョンWG)で構成されており、月1回程度のペースで各ワーキンググループ内の議論を重ね、それら議論内容はおよそ3ヶ月毎に開催される全体委員会で報告されています。この報告で得られた各WGの共通課題は、技術面のみでなく法制度、業界連携など、多面的な観点で検討する必要があれば、新たな課題として設定し、知見者の講演を聞いて更なる議論を重ねています。今後は、新たな気付きを求めて各分野の知見者の講演を聞きながらロードマップや提言書を作成し、最終的にはアンビエント社会基盤の実現を目指して精力的に活動を進めていきます。
実例 25 中日本高速道路株式会社
高速道路走行における、更なる「安全・安心・快適」を求めて
中日本高速道路株式会社は世界一の高速道路をめざし、お客様にとって安全・安心・快適な高速道路の実現を目指しており、これらを具体化していくために、東京大学との間でProprius21契約を2010年4月に結びました。Proprius21の活動では様々な現場課題を議論し、そこから研究課題を洗い出し、複数の研究者との面談を通して研究テーマを明確化し、共同研究へ繋げる作業を行ってきました。
成果の一つとしては、サービスエリアにおいて、混雑期に駐車場の駐車マスを効率的に利用できるような車両誘導システムの開発と、トイレ内の混雑緩和を目指す表示・誘導方法の開発を研究テーマに、先端科学技術研究センターの研究者との共同研究が実施に至っています。今後は、一層の安全・安心追求に向けた橋梁の高度モニタリング方法の開発や近い将来に増大が見込まれるEVカーへの安定した電力供給方法などの研究課題も検討されており、新たな共同研究が産み出される予定です。