東京大学 Summer Founders Program 2025
応募フォーム ※締切は 2025/7/1 (火) 23:59 (JST) まで
夏休みの期間中 (2025/7/29 - 9/24) 、東京大学産学協創推進本部 (東京大学本郷テックガレージ) では、技術プロジェクトや製品開発への支援を行う Summer Founders Program (以下、「SFP」) を実施します。
SFPは下記のような特徴をもったプログラムです。
本プログラムにチームが採択された場合、たとえば以下のようなことが起こります。
- 期間中、自分の好きなメンバーとプロジェクトに取り組むことができます
- 誰かが用意した課題や社会的に正解とみなされている課題を解くのではなく、自分たちで選んだリアルな課題を解決するために、自分たちでプロダクトを作ることができます
- 返済義務のない活動資金の提供を受けて自由な時間に開発ができます
- 単なる技術的挑戦をするだけではなく、実際にユーザーや社会に対してデプロイする (展開して実運用する) 挑戦ができます
- SFP に採択された皆さんは、技術プロジェクトの開発とデプロイを通して、多くの学び、そして自分たちと同じように高い山に登ろうとする仲間が得られます
プログラムの最後には、エンジェル投資家や技術系 OB/OG を呼んだクローズドな発表会を行います。そのあと、皆さんがその技術プロジェクトを続けるか、そこでやめて新しい技術プロジェクトに取り組むか、または全く新しいことに時間を使うか、すべては皆さんに委ねられています。。
プログラムへの思い
このプログラムは私たちの支援のもとで、「実際にプロダクトを開発していく過程で」「失敗を通じて」「学ぶ」ことを皆さんに勧めるプログラムです。
多くの新製品と同じように、挑戦的なプロジェクトの多くは失敗します。挑戦的なプロジェクトは当然世間から逆風を受けます。電話が開発された当時、「鉄の塊に喋るなんて人と人との会話の威厳がない」という批判がありました。多くの革新的なテクノロジーには社会に浸透するまでに数多くの抵抗があり、あるべき形での普及に数十年近くかかることが普通です(たとえば、蒸気機関は100年近く)。このプログラムでは挑戦的なプロジェクトを求めており、その挑戦の過程で多くの失敗に直面することになると思います。
しかし、このプログラムでは失敗しても構いません。クローズドな環境で開発に集中することができます。同じように失敗する確率の高い野心的なプロジェクトに取り組む仲間や先輩・後輩もいます。また、挑戦を続ける限り、提供資金の返済義務は負いません。
自分たちの技術プロジェクトをやり遂げ、世の中に出して社会に問うてみることは、貴重な経験と大切な仲間を得られる機会です。その挑戦を私たちやサポーターは支援します。ご応募をお待ちしています。
提供するもの
- 利用可能な作業場所 (ディスプレイや工作機械など)
- 定期的な相談会
- 同じバッチで切磋琢磨する仲間
- プログラム期間中の活動資金 (3 ~ 30 万円程度。ご希望を伺った上でこちらで決定します)
提供する工作機械や環境は 本郷テックガレージの Web ページをご覧ください。
本郷テックガレージは、皆さんが技術プロジェクトに集中できる環境と、開発速度を上げるための支援を提供します。
応募条件
- 東京大学の現役学生 (学部生、修士課程、博士課程) がリーダー (またはリーダーのうちの一人) であるチームに限ります。応募する際の代表者は東京大学の現役学生にしてください
- チームに最低一人以上のエンジニアがいるようにしてください (技術者は多ければ多いほど望ましいです)
- 特別の理由がない限り、メンバー全員が毎週火曜日の定例会に参加してください
- 中間発表 (8月19日 (火) を予定)、最終発表会 (9月16日 (火) を予定) に最低一人は参加してください
- 自チームおよび他の参加者の安全を重視して活動すること(感染症、工作機械利用等)
- すでに起業しているチーム・社会人主体のチームは応募できません
応募から開始までのプロセス
2025年7月1日 (火) 23:59 (JST) までに応募フォーム (画面上部ボタン) から応募してください。
全ての応募者に対して、7月9日 (水) までに、書類選考に関する通知と、面接日 (7月11日 (金)) の時間調整に関する連絡を行います。
プログラムは 7月29日 (火) から開始、9月24日 (水) に終了となります。
面接について
面接は 1 チーム約 20 分で行われます。内訳は 5 分の説明と 15 分の会話を想定しています。
できれば会話を中心に面接を進めていきたいと考えています。
説明資料の準備等は不要です。ただし資料がないと分かりにくいアイデアであれば資料をご用意いただくことをお勧めしています。また資料ではなく、スケッチやプロトタイプ、デモなどでも構いません。
※Zoomでのオンライン面接を予定しています。
募集するアイデア
SFPも10年目を迎えました。改めて、「秘密基地だからこそ」できるアイデア、人の目を気にしすぎることなく野心的でIconoclasticなアイデアを期待しています。詳細は下記をご覧ください。また、記述した内容はあくまでみなさんのプロジェクトアイデアの一材料としていただくために記載しています。採択のための絶対的基準を示すものではありません。挑戦的なアイデアには本質的に不確実性が備わっているため、これをやれば成功する、というものでも決してありません。
アイデアに関する期待
過去の実績
今までに行なった Founders Program には過去290以上のプロジェクトが参加しています。採択されたプロジェクトの中にはその後、コンテスト受賞、外部資金の獲得、テックスタートアップの設立、海外イベント出展や学会採択などにつながったものがあります。SFPでは、それらを通過点とするような、みなさんからの挑戦的なアイデアを求めています。
主催: 東京大学 産学協創推進本部
池内 泰大 (主運営)
東京大学産学協創推進本部スタートアップ推進部ディレクター。 本郷テックガレージ/アントレプレナーシップ教育担当。京都大学大学院文学研究科修了(西洋古代哲学)。ハイテク・ハイグローススタートアップにおける倫理学研究でPh.D.取得 。東北大学にて教員・学生へのテックスタートアップ創出支援に従事(主な支援先に、3DArchitech, 3DC, Adansons, ElevationSpaceなど)。2025 年 4 月より現職。
馬田 隆明
東京大学産学協創推進本部スタートアップ推進部ディレクター (FoundX/アントレプレナーシップ教育担当) University of Toronto 卒業後、日本マイクロソフトでの Visual Studio のプロダクトマネージャーを経て、Microsoft Ventures に所属。2016 年 6 月より現職。 スタートアップ向けのスライドなどの情報提供を行う。著書に『成功する起業家は「居場所」を選ぶ』、『未来を実装する』、『解像度を上げる』、『仮説行動』。
冨田 佳奈
東京大学産学協創推進本部スタートアップ推進部FoundX プログラムマネジャー。東京大学大学院修了後、NTTラーニングシステムズにて企業内研修の法人営業に従事。2019年から東京大学 FoundX にてスタートアップ支援および社会人向けアントレプレナーシップ教育に携わる。国家資格キャリアコンサルタント。
長谷川 克也
東京大学産学協創推進本部スタートアップ推進部長 特任教授。東京大学大学院工学系研究科物理工学専攻修士課程修了後、松下電器産業株式会社 (現:パナソニック株式会社) 半導体研究センターにて研究開発に従事。 Panasonic Technologies社 半導体研究オフィス室長、Panasonic Ventures を経て Venture Connection, LLC 社を設立。2009 年 5 月より現職。著書に『スタートアップ入門』。
菅原 岳人
東京大学産学協創推進本部スタートアップ推進部ディレクター (インキュベーション/アントレプレナーシップ教育担当) 。東京大学大学院経済学研究科企業・市場専攻修士課程修了後、アイ・ビー・エム ビジネスコンサルティングサービス株式会社 (現日本IBM) コンサルタントを経て、2009 年 3 月より現職。
サポーターズ
協賛
東京大学協創プラットフォーム開発株式会社 (IPC)
東京大学エッジキャピタルパートナーズ (UTEC)
FAQ
採択チーム数は何チームですか?
20チームぐらいが上限となる予定です。
他のコンテストに出したものも応募できますか?
はい、応募可能です。
ここで作ったものを他のコンテストに出すことは可能ですか?
はい、可能です。むしろ推奨しています。
以前作っていたものや、本郷テックガレージの既存プロジェクトと同じもので応募しても良いですか?
はい、可能です。ただし、過去の Summer Founders Program や Spring Founders Program に参加したプロジェクトはご参加いただけません。
留学生も参加できますか?
はい、可能です。
資金はいつ入りますか?
支援資金は段階的にお支払いします。ただし初期費用が大きくかかる物がある場合は先にお支払いします。
途中でドロップアウトすることは可能ですか?
可能です。プロジェクトが失敗すること自体は構いません。ただ学びのある失敗をするように努力してください。
学振を取っていますが、参加可能ですか?
本プログラムの活動費は人件費としてではなく調査費もしくは経費として提供されるものです。学振の研究専念義務と照らしあわせてご考慮ください。
他の活動やインターンと並行して受けられますか?
はい、可能です。ただし出来る限り多くの時間を自分自身のプロジェクトに使うことをお勧めしています。期間中の時間の使い方の詳細は面接の際に伺わせていただきます。
どの程度の時間を使うことを想定していますか?
支援対象となる方は、極力多くの時間を自分自身のプロジェクトに当てていただくことを想定しています。
起業や会社設立が必須ですか?
いいえ。本プログラムは技術プロジェクトや製品開発を行なうプログラムですので、プログラム期間中の起業や会社設立は推奨していません。
詳細なビジネスプランは必要ですか?
いいえ、必要ではありません。ただし初期ユーザーからお金を貰う方法は考えて下さい。
サービス業や小売業は可能ですか?
はい、可能です。ただしテクノロジが関わることを必須としています。
応募を修正できますか?
修正はできません。同じメールアドレスで再度提出してください。最新のものを考慮します。
複数応募は可能ですか?
いいえ、できません。代表者一人につき一つのアイデアの応募のみとなります。ただし、代表者が他のチームのメンバーとして参加したり、メンバーの内の一人が複数のチームにメンバーとして参加したりすることは可能です。
採択チーム数は何チームですか?
極力多くのチームを採択したいと考えています。ただし 20 以上のチームを採択する予定はありません。
チームでの参加が必須ですか?
いいえ、必須ではありません。ですが、理想的には 2, 3 人のメンバーでチームを組んでの参加をお勧めします。
採択されたプロジェクトやチームメンバーの発表はありますか?
採択者の皆さんが強く希望しない限り、採択したプロジェクトの内容については告知を行いません。なので、仮に失敗しても、自分たちの失敗が広く知られることはありません。法人化は必要ではないので、失敗すればただの学生に戻るだけです。
採択されなかった理由を教えてくれますか?
詳細な理由は開示していません。ただし、ご希望に応じて審査員のフィードバックを共有させていただくことがあります。また、不採択を個人的な拒否やアイデアの否定と受け取らないでください。 初期のスタートアップの判断は投資家側が間違っていることも多々あります。
どの程度できあがったアイデアが必要ですか?
どのような段階のアイデアでも構いません。プロトタイプがない段階でも受け付けていますし、思いつきのアイデアでも結構です。アイデアは作りながら変わっていくものだと考えているので、プログラム期間中に変わることも許容しています。必要に応じてサポーターと一緒にアイデアを考える時間も用意します。初期のアイデアはあくまで一つの評価基準であり、採択はアイデアやチームなどを総合的に考慮して行います。
同じ産学協創推進本部が主催する「100 Proram」を知りました。SFPと100 Programはどう違いますか?
100 Programは、「アイデア・技術・チームがない」という学生のためのプログラムとなっています。言い換えれば、チームが無い場合や、開発力に不安がある場合などは、100 Programへの応募をご検討ください。一方、SFPは、チームでの応募を推奨しています。また、技術力・開発力もあればあるほど、プログラムに参加して「得るものが大きくなる」と考えています。なお、SFPの選考を通過しなかった場合も、100 Programに応募可能です。ですので、もしSFPの要件に該当する場合は、まずはSFPに挑戦してみてください。
応募フォームのフォーマット
以下の項目を伺います。ローカルで下書きしてからオンラインで投稿すると安心です。
応募フォーム
- 代表者のメールアドレス
- チームメンバー (名前、メールアドレス、大学と学部と学科、年次、学籍番号)
- チームメンバーの関係性を教えて下さい
- プロジェクトのアイデアの詳細
- 作るものを一言でいうと
- なぜこのアイデアを選んだのですか? なぜあなたなのですか? (専門性などがありますか?) なぜ今やるべきだと思いますか?
- 期間中のゴールを教えて下さい
- 補助金としてどの程度の予算を希望しますか?
- 過去の技術プロジェクトの経験
- SFP 期間中、既に他の予定が入っている場合は、その概要を教えてください
- なぜ応募しようと思ったか簡単に教えてください
- SFP をどこで知ったか簡単に教えてください
お問い合わせ
お問い合わせは techgarage@ducr.u-tokyo.ac.jp までメールにてご連絡下さい。できる限り質問は具体的に記載してください。